カテゴリ:不動産売却コラム / 投稿日付:2026/03/10 21:19
不動産の売買契約を終え、いよいよ引越し。そんな慌ただしい中で「あ、この部屋のエアコン、壊れてる……」
と気づいてしまったら、あなたならどうしますか?
「現況引渡し(そのままの状態で渡すこと)で契約したし、そもそもリビングの隣の部屋だから、
買主さんもそんなに使わないはず。わざわざ言わなくてもいいかな?」
そう思いたくなる気持ちもわかります。
しかし、不動産売却の現場を多く見てきた立場からお伝えすると、
たとえ些細な箇所であっても事前の報告」が、あなた自身を守る最大の防御策になります。
「現況引渡し」=「何をしてもいい」ではない
よくある誤解が、「現況引渡しだから、壊れていても関係ない」というもの。
確かに、中古住宅では「古いなり、今のままの状態」で引き渡すのが一般的です。
しかし、契約時には必ず付帯設備表という書類を交わしているはずです。
・エアコンは「有」になっているか?
・故障の有無は「無」と記載していないか?
もし書類上で「使える状態」として伝えているのであれば、たとえ引越し直前であっても、
その状態が「変わったこと」を報告する義務が生じます。
報告せずに引き渡すとどうなる?
「黙っていればわからない」と思っても、買主様が入居初日にスイッチを入れた瞬間、故障は発覚します。
・契約不適合責任の追及
「動くと聞いていたのに動かない」となれば、修理費や交換費用を請求される可能性があります。・不信感によるトラブルの拡大
「エアコンの故障を隠していたのなら、他にも隠し事があるのでは?」と疑念を持たれてしまい、
他の箇所の小さな傷や不具合まで厳しく追及される「負の連鎖」に繋がることがあります。
せっかくの新しい門出に、後からクレームの電話がかかってくるのは避けたいですよね。
解決策は「誠実な情報開示」
今回のようなケースでは、以下のステップで対応するのが最もスムーズです。
・まずは仲介会社へ即報告
「チェックしたら故障していた」と正直に伝えましょう。・買主様への提案
「壊れているので、こちらで撤去しましょうか? それともそのまま残しますか?」と相談の形を取ります。
意外にも、買主様からは「自分たちの最新モデルに付け替える予定だったので、
むしろ撤去してもらえると助かる」と言っていただけることも多いのです。
安心な取引のために
不動産売却において、最も大切なのは物件の良いところも、そうでないところも正しく伝えることです。
「こんなこと言ったら契約が白紙になるかも……」と不安になる必要はありません。
事前にわかっている不具合は、すべて解決のテーブルに乗せることができます。
誠実に伝えることが、結果として売主様自身の安心な引渡しに繋がるのです。





